ファイル共有とは?企業で使う6つの共有方法と安全な運用のポイント

社内外でファイルをやり取りする方法が部門ごとに分かれていると、情報漏えいや管理負担への不安がつきまといます。共有方法の選択肢は多く、どれを自社の標準にすべきか判断できずにいる情報システム部門の担当者も少なくありません。
この記事では、法人で使われる6つの共有方法を仕組みと運用上の制約から比較し、共有に伴うセキュリティリスク、自社の業務要件と内部統制の要件に照らした選び方までを紹介します。自社に合うファイル共有の方法を見直す際の参考にしてください。

本記事のサマリ

  • ファイル共有は同じファイルへ継続的にアクセスする仕組みで、渡して終わる転送とは別物である
  • 社内外で使える方法は6つあり、相手・機密度・共有期間・容量で向き不向きが分かれる
  • 誤送信や権限の不備、追跡不能、シャドーITが、共有方法の分散から生まれる
  • 共有リンクとアクセス権、操作ログをそろえたDirectCloudなら、全社の共有を1つに束ねられる
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ファイル共有とは複数人で同じファイルを扱う仕組み

ファイル共有とは、複数の利用者が同じファイルへアクセスできる状態をつくる仕組みです。企業で使う共有方法を比べる前に、次の3点を押さえておきましょう。

  • 業務でファイル共有が必要になる場面
  • ファイル転送・ファイル送信との違い
  • 保管型と受け渡し型という2つの方式

以降では、それぞれについて解説します。

業務でファイル共有が必要になる場面

ファイル共有の仕組みが必要になるのは、担当者一人では完結しない業務です。企業では社内での共有だけでなく、社外との間でも資料や画像、動画といったデジタルデータをやり取りします。部門を横断するプロジェクトでの資料の持ち寄り、拠点間での資料共有、取引先への成果物の提出などが代表的な場面です。

共有が滞ると、次の担当者は前の工程の成果物を受け取れず、確認にも修正にも着手できません。社内と社外のどちらで共有するかによって採用すべき方法は異なるため、共有方法の整備は業務効率に直結します。

ファイル転送・ファイル送信との違い

ファイル共有とファイル転送・ファイル送信は、似た言葉ですが役割が異なります。ファイル共有は、権限を持つ人が同じファイルへ継続的にアクセスできる状態をつくる仕組みです。

ファイル転送やファイル送信は、アップロードしたデータのダウンロード用URLを相手に知らせるように、渡した時点で役目が終わる一回限りのやり取りを指します。

原稿内1枚目の画像(「ファイル転送・ファイル送信との違い」の直後に挿入)

そのため共有では誰にどこまで操作を許すかという権限設定を保ち続ける必要があり、転送では渡したデータをいつまで残すかという保存期間の設計が重要になります。

保管型と受け渡し型という2つの方式

企業で使われるファイル共有は、保管型と受け渡し型の2つに分けられます。保管型は、自社または事業者のストレージにファイルを置き、権限を持つ利用者がアクセスする方式です。社内に置くファイルサーバーや、ネットワークにつないで使う保存専用機器のNAS、インターネット経由で使うクラウドストレージが当てはまります。

受け渡し型は、送信のたびにデータのコピーを相手に渡す方式で、メール添付やファイル転送サービスが該当します。

企業で使われるファイル共有の方法

企業で使われるファイル共有の方法は、大きく6つに分けられます。どれを選ぶかは、社内だけで使うのか社外ともやり取りするのかによって変わり、それぞれに向いている場面と運用上の制約があります。
6つの方法の全体像を下の表にまとめました。表で示した場面と制約を踏まえ、各方法の仕組みと注意点を順に説明します。

共有方法 主に使われる場面 運用上の制約
ファイルサーバー 社内・拠点内での日常的な文書共有 社外から利用するにはVPNなど別の仕組みが必要になる
NAS 小規模拠点や部門単位での共有 機器の故障に備えた別途のバックアップが必要になる
メール添付 少量ファイルの単発の受け渡し 添付容量に上限があり、送信後に取り消せない
ファイル転送サービス 大容量ファイルの一時的な受け渡し 継続的な共同編集の用途には向かない
ビジネスチャット 会話と併せた即時のやり取り 過去ファイルの検索性が低く、容量や保存期間の制限がある
クラウドストレージ 社内外をまたぐ継続的な共有・共同編集 事業者側のセキュリティ水準と提供機能に依存する
ファイルサーバー
主に使われる場面
社内・拠点内での日常的な文書共有
運用上の制約
社外から利用するにはVPNなど別の仕組みが必要になる
NAS
主に使われる場面
小規模拠点や部門単位での共有
運用上の制約
機器の故障に備えた別途のバックアップが必要になる
メール添付
主に使われる場面
少量ファイルの単発の受け渡し
運用上の制約
添付容量に上限があり、送信後に取り消せない
ファイル転送サービス
主に使われる場面
大容量ファイルの一時的な受け渡し
運用上の制約
継続的な共同編集の用途には向かない
ビジネスチャット
主に使われる場面
会話と併せた即時のやり取り
運用上の制約
過去ファイルの検索性が低く、容量や保存期間の制限がある
クラウドストレージ
主に使われる場面
社内外をまたぐ継続的な共有・共同編集
運用上の制約
事業者側のセキュリティ水準と提供機能に依存する

ファイルサーバーで共有する

ファイルサーバーで共有する方法は、自社で用意したサーバーに社内のファイルを集約し、従業員がネットワーク経由でアクセスする仕組みです。社内に機器を置くほか、自社で借りているデータセンターに構築するやり方もあります。

利点は、セキュリティを自社のポリシーに合わせて自由に設計できる点です。反面、機器の購入費用だけでなく、サーバーの設計や運用にかかる工数も自社で負担しなければなりません。社内で使う分には使い勝手のよい方法ですが、設計と運用を担う人員を確保できるかが重要になります。

NASで共有する

NAS(Network Attached Storage)は、ファイルサーバーとしての機能が組み込まれたストレージ機器です。社内にNASを設置するだけで共有環境を用意でき、複雑な設定も不要なため、サーバーを一から構築するよりも手軽に導入できます。専門的な知識がない担当者でも扱える点もメリットの一つです。

ただしNASは物理的な機器であり、故障するとデータそのものを取り出せなくなります。別の手段でバックアップを取る設計まで用意しなければ、データ消失のリスクを抱えたまま運用することになります。

メール添付で共有する

メール添付は、メールソフトやWebメールがあれば誰でも使えるため、新たなツールを契約せずに始められます。ただし大容量のデータを送ろうとすると、ファイルサイズの制限や回線の帯域制限にかかり、送信できない場合があります。

また、安全面の課題も残ります。宛先を誤れば情報漏えいにつながり、送信したメールを後から取り消せません。パスワード付きZIPファイルとパスワードを続けてメールで送る運用も、どちらも同じ経路を通るため、安全性を確保できたことにはなりません。

ファイル転送サービスで共有する

ファイル転送サービスは、Web画面から共有したいファイルをアップロードし、ダウンロード用のURLを相手に伝えて渡す仕組みです。有料のサービスであれば、数百MBから数GBの大容量データも通信経路を暗号化した状態で送受信でき、ダウンロード時のパスワード設定に対応するものもあります。

一方で、利便性やセキュリティの水準、料金体系はサービスごとの差が大きく、転送データ量に応じた従量課金もあればID単位で課金するタイプもあります。自社の利用状況を調べたうえで選びましょう。

ビジネスチャットで共有する

ビジネスチャットは、会話の流れの中でファイルを渡せるため、添付した資料についての質疑応答をその場で進められます。遠隔地の担当者とやり取りする場合も、メールを往復させる手間がかかりません。ただし保管先としては使いにくい面があります。

チャット画面をさかのぼれば履歴は追えるものの、検索性や一覧性に乏しく、誰がどのファイルを最終的に受け取ったのかを把握しづらいためです。多くのチャットツールには添付容量の上限もあり、大容量データの共有には向きません。

クラウドストレージで共有する

クラウドストレージは、事業者のストレージにファイルを保管し、権限を設定して社内外の相手と共有する仕組みです。フォルダを階層に分けてアクセス権限を制御すれば、社外と共有する専用フォルダを用意したり、ファイルへアクセスするためのURLを生成して相手に開いてもらったりできます。

アップロードしたファイルを社内外のメンバーが同時に開いて共同編集できるサービスもあり、社内共有と社外共有を一つの基盤にまとめられます。共有の範囲が広がるほど事故の起き方も増えるため、次にリスクを確認します。

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ファイル共有で生じる情報セキュリティ上のリスク

ファイル共有で生じる情報セキュリティ上のリスク

ファイル共有は業務効率を高める一方、扱いを誤ると社外への情報流出や社内での統制不足を招きます。東京商工リサーチが公表した2025年の調査では、上場企業とその子会社が公表した個人情報の漏えい・紛失事故は180件、漏えいした個人情報は3,063万6,910人分にのぼりました。

以下では、共有の現場で起きやすい4つのリスクについて解説します。

参照元:東京商工リサーチ|上場企業の「個人情報漏えい・紛失」事故 2番目の180件発生、漏えい人数は約2倍増の3,063万人分

誤送信によって外部に情報が渡る

誤送信は、宛先の選び間違いや添付ファイルの取り違えといった人為的なミスから起きます。メール本文で複数の宛先を扱ううちにToとBccを取り違えたり、似た名前の取引先を選び間違えたりすると、社外の第三者に社内情報が届きます。

東京商工リサーチの調査では、事故原因のうち「誤表示・誤送信」が37件で20.5%を占めました。メール送信は完了した時点で相手のサーバーに届いており、後から取り消せません。発覚した時点で被害が確定するため、送る前の確認以外に防ぐ手立てがない点が特徴です。

参照元:東京商工リサーチ|上場企業の「個人情報漏えい・紛失」事故 2番目の180件発生、漏えい人数は約2倍増の3,063万人分

権限設定の不備で不要な範囲まで閲覧される

権限設定の不備は、共有フォルダのアクセス権が広く付与されたまま運用されることで起きます。担当者以外にも編集や閲覧を許可した状態を放置すると、業務上必要のない範囲まで社員がファイルを開けるようになります。

人事異動や退職の際に権限の見直しが漏れることも問題です。異動後の元担当者や退職者のアカウントが有効なまま残っていれば、社内からの情報流出につながります。付与した権限を定期的に棚卸しし、業務に不要な権限を外す手順を運用に組み込む必要があります。

誰が何を共有したかを追跡できない

追跡できない状態は、共有方法が部門ごとに分かれていると起きます。メールで送るファイル、チャットに貼るファイル、無料サービスにアップロードするファイルが混在すると、社外に渡ったファイルの記録は各ツールに散らばり、全体を通した記録は残りません。

事故が発生したときには、どのファイルが誰の手に渡ったのかを短時間で洗い出す必要があります。記録がなければ影響範囲を特定できず、関係者や顧客への説明責任も果たせません。共有方法を絞り、操作の記録を一元的に残す仕組みが必要です。

無許可のツール利用でシャドーITが生じる

シャドーITは、会社が用意した方法では業務が進まないときに起きます。添付容量の上限で大きなファイルを送れない、社外との共同編集ができないといった場面で、従業員が無料のファイル共有サービスを独自に使い始めます。

管理部門は把握できないため、保管場所も権限も統制できず、契約関係にない事業者へ社内データを預けたことにもなります。誤送信・権限不備・追跡不能・シャドーITの4つは、いずれも共有方法の選び方と使い分けで起きています。
次に自社に合う共有方法をどう選ぶかを見ていきます。

自社に合うファイル共有の方法を選ぶ4つの軸

自社に合うファイル共有の方法は、方式そのものの優劣ではなく、業務条件に照らして絞り込みます。判断の軸は、次の4つです。

  • 共有する相手が社内か社外か
  • 扱うデータの機密度
  • 共有が続く期間
  • データの容量と件数

それぞれの軸を順に当てはめれば、社内で使う標準を1つに絞り込みやすくなります。

共有する相手が社内か社外か

共有相手が社内だけかどうかで、必要な認証や公開範囲の制御が変わります。社内のユーザーだけで共有するのであれば、データが外部に漏れない方法を自由に選択できます。

一方、社外と共有する場合は、社内のネットワークに閉じたファイルサーバーやNASでは対応できず、インターネット越しにやり取りする方法を選ぶ必要があります。社内用と社外用を別々に運用すると、権限管理もログの確認も二重に行うことになり、管理部門の手間が増えます。

扱うデータの機密度

扱うデータが個人情報や技術情報を含むかどうかで、求める要件は変わります。機密データなのか一般的なデータなのかによって、必要となるセキュリティ水準も適切な方法も異なるためです。機密度の区分を先に決めていないと、どの水準の暗号化やアクセス制御を備えた方法を選ぶべきかの判断基準がぶれてしまいます。

社内でデータを重要度別に分類したうえで、区分ごとに使う共有方法を対応づけておくと、選定の基準が定まり、現場の判断も揃います。

共有が続く期間

一度渡して終わる受け渡しか、プロジェクト期間中ずっと同じファイルを扱い続ける共有かを区別すると、選ぶべき方法が絞れます。

単発の受け渡しであれば送信型のサービスで足りますが、特定の相手と継続的にファイルを共有・編集する用途では、クラウドストレージのように同じファイルへ繰り返しアクセスできる方法が向きます。継続する共有では、プロジェクト終了時にアクセス権を外す手順まで含めて運用を設計する必要があります。

データの容量と件数

設計データや動画のように容量の大きいファイルを扱う場合、方法によっては送付そのものができません。メール添付では大容量データを送信できませんが、ファイル転送サービスなら数百MBから数GBのデータも扱えます。ファイル
数が増える業務では、後から目当てのファイルを探せるかという検索性と、保管に伴う費用も判断材料になります。

ここまでの4つの軸を、先に紹介した6つの共有方法に当てはめると次のようになります。自社の条件に当てはまる行を上から確認し、×が付かない方法を候補として残してください。

判断の軸 ファイルサーバー NAS メール添付 ファイル転送サービス ビジネスチャット クラウドストレージ
社外とも共有する × ×
機密度の高いデータを扱う ×
継続的に同じファイルを扱う × ×
大容量・大量のファイルを扱う × ×
判断の軸
社外とも共有する
ファイルサーバー
×
NAS
×
メール添付
ファイル転送サービス
ビジネスチャット
クラウドストレージ
判断の軸
機密度の高いデータを扱う
ファイルサーバー
NAS
メール添付
×
ファイル転送サービス
ビジネスチャット
クラウドストレージ
判断の軸
継続的に同じファイルを扱う
ファイルサーバー
NAS
メール添付
×
ファイル転送サービス
×
ビジネスチャット
クラウドストレージ
判断の軸
大容量・大量のファイルを扱う
ファイルサーバー
NAS
メール添付
×
ファイル転送サービス
ビジネスチャット
×
クラウドストレージ

○:適している △:条件付きで使える ×:向かない

※クラウドストレージは、アクセス権限の粒度や操作ログの取得範囲が事業者ごとに異なります。表の評価は、これらの機能を備えたサービスを選んだ場合の目安です。

4つの軸すべてに当てはまる企業では、社内共有と社外共有を1つにまとめられるクラウドストレージが候補として残ります。ただし、方式が決まっただけでは監査や事故対応に耐えられるとは限りません。4つの軸で共有方法を絞り込んだら、次に内部統制の観点で残る要件を確認する流れになります。

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内部統制の観点で確認するファイル共有の要件

業務要件で共有方法を絞り込んだあとは、監査や事故対応に耐えられる仕組みかどうかを確認します。個人情報の漏えい等が生じた場合、個人情報保護法にもとづき、事実関係の調査、影響範囲の特定、個人情報保護委員会への報告、本人への通知が求められます。事後対応の起点となる次の3点を確認しましょう。

確認項目 確認する内容 確認の方法
アクセス権限 フォルダ単位・ファイル単位で権限を分けられるか 管理画面で設定できる権限の種類と付与単位を確認する
操作ログ 誰がいつ何を共有・閲覧・持ち出したかを記録できるか 取得できるログの種類と保存期間を確認する
保存と削除 共有リンクの有効期限や自動削除を設定できるか 期限設定の可否と既定値、解除手順を確認する
アクセス権限
確認する内容
フォルダ単位・ファイル単位で権限を分けられるか
確認の方法
管理画面で設定できる権限の種類と付与単位を確認する
操作ログ
確認する内容
誰がいつ何を共有・閲覧・持ち出したかを記録できるか
確認の方法
取得できるログの種類と保存期間を確認する
保存と削除
確認する内容
共有リンクの有効期限や自動削除を設定できるか
確認の方法
期限設定の可否と既定値、解除手順を確認する

参照元:個人情報保護委員会|個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)

アクセス権限をどこまで細かく設定できるか

アクセス権限は、閲覧のみ、ダウンロード可、編集可など、権限の段階を業務に合わせて分けられるかを確認します。ファイル共有では利用者や利用者のグループごとに、読み込みのみ、読み書きの両方が可能など、相手によって権限を細かく指定できる仕組みが基本です。

閲覧、アップロード、編集を分けて段階指定できれば、必要最小限の権限だけを付与でき、情報漏えいのリスクを抑えられます。同じ粒度で社外のゲスト利用者にも権限を設定できるかもあわせて確認します。

操作ログを取得して追跡できるか

操作ログは、記録される操作の種類と保存期間を確認します。ログイン、ファイルの送受信、共有リンクの作成、閲覧、ダウンロードといった一連の操作が残るかどうかで、事故発生時に追える範囲が変わります。追跡や監査を可能にするためには、共有データへのアクセスログや送受信記録を残す仕組みが必要です。

事故が起きたときに、どのファイルが誰の手に渡り、いつ操作されたかを再現できるだけの記録が残るかを基準に選びましょう。

保存期間と削除を制御できるか

保存期間と削除の制御は、共有終了後にデータが残り続けない仕組みを備えているかを確認します。共有リンクに有効期限を設定でき、期限を過ぎたリンクが自動で無効化されるか、ダウンロード回数の上限を決められるかは、社外への流出範囲を限定する要点になります。

プロジェクト終了後に共有先へアクセスが残り続ければ、想定外のダウンロードが後日発生する余地を残したままになります。

取引先とのファイル共有で事前に確認すること

自社で共有方式を決めても、取引先が受け取れなければ運用は成り立ちません。2020年11月、平井デジタル改革担当大臣は、内閣府と内閣官房でZIPファイルと同じ経路でパスワードを自動送付する方式を26日に廃止すると会見で報告しました。

相手側の受信条件は変わり続けています。取引先との共有を始める前に、次の3点を確認しましょう。

参照元:内閣府|平井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年11月24日

相手企業が受け取れる方式かを確認する

相手企業が受け取れる方式かは、運用を始める前に確認します。取引先のセキュリティポリシーによって、外部のクラウドサービスやファイル転送サービスへのアクセスが制限されている場合があるためです。

機密データを扱う相手のなかには、無料ツールの利用を認めない企業もあります。自社が便利だと考える方式でも、相手の環境で開けなければ共有は成立しません。運用開始前に取引先へヒアリングし、双方で問題なく使える方式かどうかを確認しておく必要があります。

パスワード付きZIPを受け取れない相手への対応を決める

パスワード付きZIPを受け取れない相手には、代替手段を先に用意します。受信側でセキュリティ対策として添付ファイルを遮断している企業や自治体があり、内閣府と内閣官房のようにZIPファイルとパスワードを同じ経路で送る方式そのものを廃止した組織もあります。

相手が受け取れないたびに個別の送り方を探していては、担当者ごとに対応がばらつきます。共有リンクを発行してファイルを渡す方法など、代替となる共有手段をあらかじめ標準として決めておきましょう。

共有ルールを社内で統一する

取引先とのやり取りが担当者それぞれの判断に委ねられると、部門ごとに独自の運用が生まれ、確認漏れや記録の欠落が起きやすくなります。どの方式をどう使うかという選定基準と手順を文書化し、部門をまたいで同じ手順で運用できる状態にすることが出発点です。

社内で統一するルールとして、以下の項目を定めておきましょう。

  • 相手企業が共有リンクを受信・利用できるかを事前に確認する
  • 相手企業がパスワード付きZIPの受信を制限していないかを事前に確認する
  • 共有リンクの有効期限とダウンロード回数の上限をあらかじめ取り決める
  • 共有が終了した時点でアクセス権を解除する手順を定める
  • 取引先とのやり取りの記録を社内で保管する方法を決める

文書化しただけでは運用は変わりません。定めたルールを社内へ周知し、日々のやり取りのなかで守られる状態にすることが欠かせません。

DirectCloudで実現する安全なファイル共有

法人向けクラウドストレージ「DirectCloud」には、ここまで挙げた誤送信、権限設定の不備、追跡の困難さ、シャドーITという4つの課題に、それぞれ対応する機能があります。

「DirectCloud」が備える機能と、課題との対応関係を下の表にまとめました。
以下では、表に挙げた4つの機能について、得られる効果を順に説明します。

課題 対応するDirectCloudの機能 得られる効果
誤送信によって外部に情報が渡る 共有リンク 有効期限やダウンロード条件を設定してファイルを渡せる
権限設定の不備で不要な範囲まで閲覧される 7段階のアクセスレベル 業務に応じて閲覧・編集の範囲を分けられる
誰が何を共有したかを追跡できない 操作ログの取得 利用状況を管理者が把握できる
無許可のツール利用でシャドーITが生じる ユーザー数無制限の料金体系 全社員と取引先に同じ共有基盤を配布できる
誤送信によって外部に情報が渡る
対応するDirectCloudの機能
共有リンク
得られる効果
有効期限やダウンロード条件を設定してファイルを渡せる
権限設定の不備で不要な範囲まで閲覧される
対応するDirectCloudの機能
7段階のアクセスレベル
得られる効果
業務に応じて閲覧・編集の範囲を分けられる
誰が何を共有したかを追跡できない
対応するDirectCloudの機能
操作ログの取得
得られる効果
利用状況を管理者が把握できる
無許可のツール利用でシャドーITが生じる
対応するDirectCloudの機能
ユーザー数無制限の料金体系
得られる効果
全社員と取引先に同じ共有基盤を配布できる

参照元:DirectCloud|法人向けクラウドストレージ「DirectCloud」の特徴

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共有リンクで誤送信のリスクを抑えられる

共有リンクは、ファイルをメールに添付せず、リンクを発行して相手に渡す機能です。受信者がダウンロードできる期間や、ダウンロード時にパスワードの入力を求める設定ができるため、送付したあとも共有の範囲を管理者が制御できます。

1回の送信で最大60GBのファイルを宛先へ高速転送でき、大容量のデータを分割せずに渡せます。分割送付にかかっていた手間がなくなり、社外とのやり取りに費やす時間も短縮できます。フォルダごとにリンクを作成すれば、ファイルを更新するたびにリンクを作り直す必要もありません。

(※アップロードできる最大ファイルサイズは、ご契約のプランによって異なります。)

参照元:DirectCloud|社内外とのファイル共有・共同作業を実現する

7段階のアクセスレベルで権限を細かく管理できる

DirectCloudのアクセスレベルは、オーナー、編集者、編集者-(マイナス)、ダウンローダ、閲覧者+、閲覧者、アップローダの7種類に分かれています。

プレビュー、印刷、ダウンロード、リンク作成といった操作ごとに可否が決まるため、業務に応じて閲覧と編集の範囲を切り分けられます。DirectCloudのライセンスを持たない社外のゲストユーザーにもアクセスレベルを設定できるので、社外との共有でも統制を保てます。

7段階のアクセスレベルで権限を細かく管理できる
▲アクセスレベルの設定イメージ

参照元:DirectCloud|社内・拠点間で安全でスムーズなファイル共有を実現

250種類以上の操作ログで利用状況を追跡できる

DirectCloudで取得できるログの合計総数は、管理者の操作ログを含めて250種類以上にのぼります。ログイン、ファイルの送受信、ファイルリンクの作成など、ユーザーがDirectCloud上で行った操作はすべて管理者が把握できます。

送受信履歴は期間やユーザーIDなどの条件で絞り込んで検索できるほか、在籍していない退職者や管理者自身の操作ログも確認できます。監査や事故対応の場面で、誰がどのファイルをいつ扱ったのかをさかのぼって追えます。

参照元:DirectCloud|DirectCloud 監査

ユーザー数無制限で全社共通の基盤にできる

DirectCloudは月額定額制で、ユーザー数に制限がありません。利用する人数が増えても料金が上がらないため、全社員と全取引先の間で利用できます。

人数ごとに課金が発生する仕組みでは、従業員数の多い組織ほど費用が膨らみますが、定額であればその心配がありません。取引先やグループ会社の担当者にはゲスト招待を使って参加してもらえます。全員が同じ基盤を使える状態をつくれば、部門ごとに別のサービスを使う独自運用も減らせます。

参照元:DirectCloud|特徴

ファイル共有の見直しで課題を解決した事例

ファイル共有の課題は、業種や組織の規模を問わず起きています。
ここでは、社外とのやり取りが煩雑だった企業、部署ごとに分散したNASの管理に追われていた企業、外部への大容量ファイル送付に手間をかけていた自治体の3件について、DirectCloud導入前の課題と導入後の変化を紹介します。

社外とのやり取りの煩雑さを解消し情報を一元管理

種子・苗木の生産と販売を手がける株式会社サカタのタネ様は、社外とのファイルのやり取りが煩雑で、以前利用していたファイル共有ツールのコストも負担になっていました。研究開発でプロジェクトが次々に立ち上がるなかで、情報の一元管理も難しい状況でした。

導入後は、「共有リンク」で大容量ファイルをセキュアに送受信できるようになりました。ユーザー数無制限のサービスへ切り替えたことでコストを大幅に削減し、プロジェクト単位のフォルダ構成とアクセス権設定によって検索性も向上しています。

部署ごとに分散したNASを統合し社内共有を完結

日刊新聞「北海道新聞」を発行する株式会社北海道新聞社様は、部署ごとにNASを運用し、本社だけでも20台以上を抱えていました。管理工数が負担だったうえ、各NASには所属部署の社員しかアクセスできず、社内のファイル共有も煩雑になりがちでした。テレワーク時にはVPN接続を経由してNASを使う必要もありました。

DirectCloudを導入しクラウドストレージへ移行した結果、NASの管理工数はゼロになり、社内のファイル共有はクラウドストレージで完結しています。インターネット環境があれば場所を問わずアクセスできる状態も実現しました。

分割送付の手間を解消しシャドーITを抑制

茨城県のひたちなか市役所様では、外部とやり取りするファイルの容量が大きく、メールで送る際に分割する手間が発生していました。その不便さから、職員が無料のファイル共有サービスを使ってしまう場面もあり、内部統制が効かない状態でした。また、会計年度任用職員を含めて1,000名を超える職員がいるため、アカウント課金制のサービスも避ける必要がありました。

導入後は共有リンク機能でファイル容量を気にせず授受でき、シャドーITの抑制にもつながりました。ユーザー数無制限の定額制で、コストも最小限に抑えられています。

まとめ

ファイル共有は、複数の担当者が同じファイルを扱う業務に欠かせない仕組みです。共有方法が部門ごとに分かれたままだと、誤送信や権限設定の不備、追跡の困難さ、シャドーITといったリスクが生じます。

共有相手や機密度、共有が続く期間、データ容量という4つの軸で自社に合う方式を絞り込み、あわせてアクセス権限や操作ログ、保存と削除を制御できるかという内部統制の要件を確認することで、安全な運用に近づけます。共有基盤を全社で1つにまとめれば、情報漏えいのリスクを抑えながら、社内外のやり取りにかかる手間も減らせるでしょう。

「DirectCloud」は、共有リンクや7段階のアクセスレベル、250種類以上の操作ログを備え、ユーザー数無制限で全社共通の基盤として利用できます。安全なファイル共有の見直しを検討する際の選択肢として、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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