ファイル共有の方法とは|社内・社外の手段を比較し安全な選び方を解説

社内外でファイルをやり取りする手段は、ファイルサーバーやメール添付からクラウドストレージまで多岐にわたり、どれを選ぶべきか判断に迷う場面は少なくありません。容量の制限や誤送信のリスクを抱えたまま、従来の運用を続けている企業も見受けられます。
本記事では、社内・社外それぞれのファイル共有の方法をメリット・デメリットとあわせて比較し、容量や機密度、共同編集の必要性といった条件に応じた安全な選び方を解説します。自社に合った手段を見極める際の参考にしてください。

本記事のサマリ

  • ファイル共有の手段は社内向け・社外向け・社内外共通に分かれ、共有相手と扱う容量によって適した方法が変わる
  • メール添付やPPAPは容量制限と誤送信のリスクを構造的に抱え、政府の廃止表明以降は見直しの対象となっている
  • 容量・社外共有の有無・機密度・共同編集の必要性という4つの軸で選び、権限管理とログ、暗号化を組み合わせることで安全性と利便性を両立できる
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ファイル共有の主な方法と選択の全体像

ファイル共有の主な方法と選択の全体像

業務でファイルを共有する手段は複数あり、まずは共有相手を軸に全体像をつかむと選びやすくなります。この記事は法人による業務利用を前提とし、社内のメンバーや取引先とやり取りする場面を対象とします。手段は共有相手によって、社内向け、社外向け、社内外の双方で使えるものの3つに大きく分かれます。

テレワークやクラウドストレージが広がったことで選択肢は多様になり、それぞれ容量や安全性の水準も異なります。個人情報保護委員会の年次報告によると、漏えい等の報告件数は2024年度に19,056件へ増え、前年度の12,120件を上回りました。手段を選ぶ際には、安全性への配慮が欠かせません。

参照元:個人情報保護委員会|令和6年度 個人情報保護委員会 年次報告

社内でファイルを共有する方法

同じ組織のメンバー同士でファイルをやり取りする場合、社内ネットワークや専用のツールを使う方法が中心になります。手段によって仕組みや管理のしやすさが異なり、扱える容量や社外からのアクセスのしやすさにも違いが出ます。自社の働き方や規模に合った方法を選ぶには、それぞれの特徴を押さえておくことが欠かせません。

社内で広く使われるファイルサーバーや共有フォルダ、NAS、ビジネスチャット、クラウドストレージの4つについて、仕組みと強み、注意すべき点を解説します。

ファイルサーバーや共有フォルダで共有する

ファイルサーバーや共有フォルダは、社内ネットワークにつないだサーバー上にファイルを保存し、同じネットワークのPCから閲覧やダウンロードを行う仕組みです。フォルダやユーザーごとにアクセス権限を設定できるため、誰がどの情報を扱えるかを細かく管理できます。

一方で、サーバー本体やOSの選定、設置、運用管理には専門的な知識と手間がかかります。社内ネットワークを前提とするため、社外からのアクセスには制約が生じやすい点にも注意が必要です。

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NASを設置して共有する

NAS(ネットワーク接続ストレージ)を社内のLANに接続すると、ファイルの保存や共有に使えます。ファイルサーバーと比べて手軽に導入でき、比較的低コストで大容量を確保できます。ただし、機器を社内に設置するため、災害や障害が起きた際のデータ保全には別途の備えが欠かせません。

社外からは利用しにくく、機器の買い替えごとにデータ移行や再設定が発生する点も課題です。運用管理の負担が残ることを、導入前に見込んでおく必要があります。

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ビジネスチャットで共有する

ビジネスチャットのファイル共有機能を使えば、会話をやり取りする流れのなかでファイルを送り合えます。相手にすぐ届く反応の速さがあり、どのような話の中で共有したファイルなのか、経緯とあわせて把握しやすい点が特徴です。

一方で、チャットが増えるほど共有したファイルが会話に埋もれ、後から探し出しにくくなります。ファイル単位での権限管理には制約があるため、誰がどこまで閲覧できるかという共有範囲の管理にも気を配る必要があります。

クラウドストレージで共有する

クラウドストレージは、インターネット経由で提供される保存領域にファイルを置き、権限設定によって社内のメンバーと共有する方法です。社外向けの共有リンクは後述するため、社内基盤としての使い方に絞って説明します。

インターネットを通じて使うため、オフィスでも外出先でも、PCやスマートフォンなど端末を選ばずにアクセスできます。複数人での同時編集やバージョン管理にも対応し、最新のファイルを共有しやすい点が強みです。社内共有と社外共有の両方に使える汎用性の高さは、後の選び方の章で判断材料になります。

社外とファイルを共有する方法

取引先や協力会社など、組織の外にいる相手とファイルをやり取りする場面では、社内向けとは別の手段が必要になります。

相手が自社のネットワークやシステムを使えないため、外部の相手でも受け取れる仕組みを選ばなければなりません。同時に、宛先の間違いによる誤送信や、第三者への情報漏えいといったリスクの管理が、社内共有よりも重みを増します。

代表的な手段として、メール添付、ファイル転送サービス、クラウドストレージの共有リンクの3つについて、それぞれの仕組みと、社外へ渡すうえで注意すべき点を説明します。

メールにファイルを添付して共有する

メールにファイルを添付して共有する

メールにファイルを添付する方法は、多くの企業でファイル送信の手段として長く浸透してきました。普段のメールをそのまま使える手軽さがある一方で、送れるファイルの容量に制限があり、宛先を間違えると情報が第三者に渡る誤送信のリスクを抱えます。

暗号化したZIPファイルとパスワードを同じメール経路で送るPPAPは、経路上で盗聴されれば両方が同時に漏れるため、安全性を担保できません。内閣府と内閣官房が2020年11月に自動暗号化ZIP送付を廃止し、外部ストレージの活用へ移行したことからも、メール添付に頼る運用は見直しの対象になっています。

参照元:内閣府|平井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年11月24日

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【脱PPAP完全ガイド】パスワード付きZIP廃止の進め方とクラウドストレージ移行手順

ファイル転送サービスで共有する

ファイル転送サービスは、送りたいファイルをアップロードし、発行されたダウンロード用のURLを相手に伝えて受け取ってもらう仕組みです。メールでは送れない大容量のファイルでも手軽に渡せるため、写真や動画などの受け渡しに向いています。

ただし、暗号化やログの取得、アクセス時の認証といったセキュリティの水準は、提供元やプランによって差があります。無料のサービスでは管理機能やログ保存が不足する場合もあるため、業務で扱う情報の重要度に見合った安全性を備えているかどうかを見極めることが大切です。

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法人向けクラウドストレージでファイル転送を実現!セキュリティ課題も解決する方法とは

クラウドストレージの共有リンクで共有する

クラウドストレージの共有リンクは、保存したファイルに対して発行したURLを社外の相手に渡し、アカウント登録なしで受け取ってもらう方法です。リンクにはパスワードや有効期限、ダウンロードの可否をリンク単位で設定でき、渡す相手や状況に応じて共有の条件を細かく制御できます。

共有したあとでもアクセス権を取り消せるため、宛先を誤ったときでも被害を食い止めやすく、誤送信や情報漏えいの抑止につながります。取引先ごとに条件を変えながら安全にファイルを渡したい場合に、有力な手段になります。

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ファイル共有方法のメリット・デメリット比較

社内向けと社外向けで説明してきた各手段は、共有できる相手の範囲、扱える容量、注意すべきリスクがそれぞれ異なります。手段ごとの特徴を同じ軸で並べると、どの方法が自社の使い方に合うかを見比べやすくなります。

下の表では、共有手段を主な共有範囲、容量への対応、主なリスク・留意点の3つの軸で示しました。どれか一つが優れていると決めつけるものではなく、共有する相手や扱うデータに応じて適した手段が変わります。

自社が何を重視するかを踏まえて表を読むと、次章で扱う選び方の判断がしやすくなります。

共有手段 主な共有範囲 容量への対応 主なリスク・留意点
ファイルサーバー・共有フォルダ 社内が中心 中〜大(構成による) 社外アクセスに制約/構築・運用の負担
NAS 社内が中心 中〜大 災害・障害時のデータ保全/社外アクセスに制約
ビジネスチャット 社内・社外 小〜中 ファイルが分散し管理しにくい/共有範囲の管理
メール添付 社内・社外 (Gmailは25MB、Exchangeは既定10MB) 容量制限/誤送信による情報漏えい
ファイル転送サービス 主に社外 提供元により安全性に差/ログ管理
クラウドストレージ 社内・社外 権限・リンク設定の管理が前提
ファイルサーバー・共有フォルダ
主な共有範囲
社内が中心
容量への対応
中〜大(構成による)
主なリスク・留意点
社外アクセスに制約/構築・運用の負担
NAS
主な共有範囲
社内が中心
容量への対応
中〜大
主なリスク・留意点
災害・障害時のデータ保全/社外アクセスに制約
ビジネスチャット
主な共有範囲
社内・社外
容量への対応
小〜中
主なリスク・留意点
ファイルが分散し管理しにくい/共有範囲の管理
メール添付
主な共有範囲
社内・社外
容量への対応
(Gmailは25MB、Exchangeは既定10MB)
主なリスク・留意点
容量制限/誤送信による情報漏えい
ファイル転送サービス
主な共有範囲
主に社外
容量への対応
主なリスク・留意点
提供元により安全性に差/ログ管理
クラウドストレージ
主な共有範囲
社内・社外
容量への対応
主なリスク・留意点
権限・リンク設定の管理が前提

自社に合うファイル共有方法の選び方

これまで挙げた手段には、それぞれ得意な場面と不得意な場面があります。どれを導入するかは、自社がどのようなファイルを、誰と、どう扱うのかによって決まります。判断の軸をあらかじめ持っておけば、機能の多さや価格だけに引っぱられず、自社の業務に合った手段を絞り込めます。押さえておきたい軸は、次の4つです。

  • 共有するファイルの容量で選ぶ
  • 社外との共有が必要かどうかで選ぶ
  • 情報の機密度で選ぶ
  • 共同編集やバージョン管理の必要性で選ぶ

以下では、4つの軸それぞれについて解説します。

共有するファイルの容量で選ぶ

やり取りするファイルの容量は、手段を絞り込む最初の目安になります。メール添付には上限があり、Googleの公式ヘルプによると個人用のGmailでは1通あたり合計25MBまで、Microsoftの公式サポートによるとExchangeアカウントを使うビジネスメールでは既定で10MBまでとされています。契約書や見積書などの文書であれば、この範囲におさまるため添付でも足ります。

一方、写真や動画、設計データのように容量が大きいものは上限を超えやすく、大容量の転送を前提としたファイル転送サービスやクラウドストレージが適します。日常的に扱うサイズを先に把握しておくと、選ぶべき手段の範囲が自然と定まります。

参照元:Google|Gmail のメールにファイルを添付して送信する

参照元:Microsoft|Outlook で大きなファイルを送信するために添付ファイルのサイズを小さくする

社外との共有が必要かどうかで選ぶ

共有する相手が社内だけか、取引先を含むかによって、必要な機能は大きく変わります。社内で完結するなら、ファイルサーバーやNASのように社内ネットワークを前提とした手段でも支障はありません。社外を含む場合は、相手のアカウントに依存せず受け取ってもらえること、そして渡した後も管理を手放さないことが条件になります。

パスワードや有効期限、ダウンロード回数をリンクごとに設定できる手段であれば、渡す相手に応じて共有の範囲を制御できます。共有相手を明確にすることが、手段選びの出発点になります。

情報の機密度で選ぶ

扱う情報の機密度が上がるほど、求められる管理の水準も高くなります。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン(第4.0版)」は、情報を機密区分に分ける例として、法律で安全管理が義務付けられた情報や営業秘密を「極秘情報」、漏えいすると取引先や事業に大きな影響が及ぶ情報を「社外秘情報」、影響がほとんどない情報を「公開情報」の3つに分けて示しています。

区分ごとに取扱方法や取扱エリアを決めておくことで、機密性に応じて濃淡をつけた対策が可能になります。極秘情報にあたる顧客名簿や設計データは、暗号化や権限管理、操作ログの取得ができる手段を選ぶ必要があります。手段に共通する具体的な対策は次章で扱うため、まずは自社の情報を3つの区分に当てはめることから始めてください。

参照元:IPA|中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン(第4.0版)

共同編集やバージョン管理の必要性で選ぶ

複数のメンバーが同じファイルに手を入れる業務では、共同編集と版の管理ができるかどうかが手段を分けます。メールやチャットでファイルを送り合う方法だと、やり取りが増えるほどどれが最新版なのか判断しづらく、更新のたびに送り直す手間もかかります。

クラウドストレージであれば、同じファイルを複数人でオンラインにて編集でき、過去の版をさかのぼって復元することも可能です。企画書や図面のように何度も更新を重ねる資料を扱うなら、共同編集とバージョン管理に対応した手段を選ぶ価値があります。

ファイル共有に伴うセキュリティリスクと対策

どの手段を選んでも、ファイルを共有する行為そのものに情報漏えいのリスクが伴います。手段を選ぶ判断軸とは別に、選んだ後の運用でどう守るかを決めておかなければ、機能があっても事故は防げません。人のミス、共有範囲の管理不足、データそのものの保護という3つの観点から手を打つ必要があります。

誤送信による情報漏えい、アクセス権限とログによる統制、暗号化とバックアップの確保という3つの対策について、なぜ必要なのかと何をすべきかを順に説明します。

ファイル共有に伴うセキュリティリスクと対策

誤送信による情報漏えいを防ぐ

個人情報保護委員会の2024年度年次報告によると、個人情報取扱事業者等の漏えい等事案のうち、報告者自身を漏えい元とするものでは誤交付が5,329件、誤送付が2,527件を占めました。委託先を経由した事案では不正アクセスの比率が高い一方、自社内で起きる漏えいは人のミスが大きな割合を占めます。

宛先の選び間違いや添付ファイルの取り違えは誰にでも起こるため、送信前の確認だけに頼らず、共有リンクの発行に上長の承認を挟む運用や、渡した後に権限を取り消せる仕組みを組み合わせることで、個人の注意力に依存しない防ぎ方に変えられます。

誤送信による情報漏えいを防ぐ

参照元:個人情報保護委員会|令和6年度 個人情報保護委員会 年次報告

アクセス権限とログで共有を統制する

共有範囲を必要な人だけに絞ることは、漏えいの影響を小さくする基本の一手です。誰がどの情報にアクセスし、どの操作まで行えるのかを役職や部署に応じて設定しておけば、担当外の社員が機密情報を持ち出せる状態を避けられます。

あわせて、誰がいつ何をしたのかを操作ログとして記録することが欠かせません。記録が残っている環境では内部不正そのものが起こりにくくなり、万一の際にも原因の特定や追跡ができます。権限とログの両方を備えることが、共有を統制する条件になります。

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管理者の負担解消!ファイルサーバーのアクセス権管理による煩雑さから脱却する方法

データの暗号化とバックアップを確保する

ファイルそのものを守る手立ても用意しておく必要があります。通信経路を暗号化すれば送受信の途中でデータを盗み見られる事態を防げ、保存時にも暗号化しておけば、仮に流出しても内容を読み取られる危険を抑えられます。

もう一方の備えがバックアップです。機器の故障や災害に加え、近年はランサムウェアによってファイルが暗号化される被害もあり、複製を別の場所に置いておくことが復旧の前提になります。世代をさかのぼって戻せる仕組みまで整えておけば、被害前の状態に復元できます。

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クラウドストレージのセキュリティは大丈夫?リスクと対策を解説

DirectCloudで実現する安全なファイル共有

社外との受け渡し、大容量ファイルの扱い、誰にどこまで共有したのかという統制は、いずれもこれまでの手段では同時に満たしにくい課題でした。

法人向けクラウドストレージのDirectCloudは、これらを一つの仕組みでまとめて解決します。共有リンク、アクセス権限、大容量対応、操作ログ、暗号化とバックアップ、共同編集という6つの機能について、それぞれが自社のどの課題に応えるのかを順に説明します。

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暗号化とバックアップでデータを保全できる

DirectCloudでは通信経路と保存データの双方を暗号化しており、送受信の途中で盗み見られる事態と、流出時に内容を読み取られる危険の両方を抑えられます。バックアップは国内3か所のデータセンターに保管され、全システムを冗長化する体制が組まれています。

ランサムウェア対策は全プランに標準で備わり、60世代までさかのぼれるバージョン管理によって感染前の状態にファイルを戻せます。障害や災害、サイバー攻撃のいずれが起きても、業務を止めずに復旧できる備えが整います。

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複数人での同時編集とバージョン管理に対応する

同じファイルを複数のメンバーがオンラインで同時に編集できるため、更新のたびに送り直す作業が要りません。編集の履歴は60世代まで保持され、必要になれば過去の版を呼び出して復元できます。

メールやチャットで送り合う方法では判断しづらかった「どれが最新版か」という問題も、常に同じ場所の最新ファイルを参照する運用に変えることで解消します。企画書や図面のように更新を重ねる資料を扱う部門ほど、確認や差し戻しにかけていた時間を削減できます。

共有リンクで社外とも安全に共有できる

DirectCloudの共有リンクを使えば、取引先はアカウントを作らずにファイルを受け取れます。リンクにはパスワードやダウンロード回数の制限を設定でき、渡す相手や機密度に応じて共有の条件を変えられます。機密度の高いファイルであれば、上長の承認を経てからリンクを発行する運用も組めます。

メール添付やPPAPで課題となっていた誤送信は、送信者一人の宛先確認に頼らざるをえない点に原因がありました。承認と制限を仕組みとして挟むことで、組織として誤送信を防ぐ体制に切り替えられます。

アクセス権限で共有範囲を管理できる

閲覧、ダウンロード、編集といった操作の可否は、DirectCloudでは7種類のアクセス権として設定できます。ユーザーごとにもグループごとにも割り当てられるため、部署や役職に応じて扱える範囲を細かく決められます。

担当者が多い企業でも、CSVファイルによる一括登録やActive Directoryとの連携によって設定の手間を抑えられます。共有先を必要な人だけに限定しておけば、仮に社内で不正な持ち出しが試みられても、届く範囲そのものが狭まり、漏えいの影響を小さくできます。

大容量ファイルもそのまま共有できる

写真や動画、図面のような容量の大きいファイルも、DirectCloudなら分割せずにそのまま共有できます。メール添付の容量制限を避けるためにファイルを小分けにしたり、大容量の受け渡しだけ別の転送サービスを併用したりといった手間が要りません。

実際に、新聞や雑誌の製作で大量の写真データを扱う企業が、共有リンクによる一括共有へ切り替えてシステムを一元化し、運用工数を削減しています。扱うデータが重いほど、手段を分けずに済むことが日々の負担軽減につながります。

操作ログで不正や誤送信を防げる

誰がいつどのファイルを操作したのかは、DirectCloudでは250種類以上のログとして記録されます。共有リンクの操作履歴も残るため、社外に渡したファイルがいつ開かれ、ダウンロードされたのかまで把握できます。記録が残ると分かっている環境では、内部からの不正な持ち出しそのものが起こりにくくなります。

万一漏えいが疑われる事態が起きた場合も、経路をたどって原因を特定できます。ISMSやプライバシーマークの更新で求められるアクセスログの提示にも、そのまま応えられます。

ここまで挙げた共有リンク、アクセス権限、操作ログ、ランサムウェア対策は、DirectCloud本体の機能として利用できます。さらに踏み込んだ統制が必要な場合は、監査に対応する「監査」、情報漏えい対策を強化する「DirectCloud-SHIELD」、遠隔地へのバックアップを担う「災害対策・遠隔地バックアップ」といったオプションを組み合わせられます。自社に必要な水準に応じて範囲を選べる構成です。

DirectCloudによるファイル共有の改善事例

機能の説明だけでは、自社に導入したときの変化を思い描きにくいものです。実際にDirectCloudを導入した企業が、どのような課題を抱え、どう解決したのかを知ることで、判断の手がかりが得られます。

ここで取り上げるのは、誤送信リスクの低減、大容量ファイルの一括共有による工数削減、拠点間と取引先との共有の円滑化という事例です。業種も規模も異なる3社が導入前に何に困り、導入後に何が変わったのかを説明します。

メール添付を見直し誤送信リスクを抑えた事例

ソフトウェアの品質保証とテストを手がける株式会社SHIFT様は、グループ連結で15,000名を超える規模へ成長するなかで、ファイル共有の統制に課題を抱えていました。導入前はパスワード付きZIPファイルを送るPPAPの運用を続けており、管理者として誤送信のリスクを懸念していたといいます。社員の増加に伴い、個人の運用に依存した状態からセキュリティ要件をまとめる必要にも迫られていました。

DirectCloudの共有リンクへ移行して脱PPAPを実現した結果、誤送信リスクを大きく下げ、フォルダ構成ルールと自動削除によるガバナンス強化にもつながっています。

大容量ファイルを一括共有し工数を削減した事例

「JR時刻表」や旅行誌「旅の手帖」を発行する株式会社交通新聞社様では、取材で撮影した写真や動画を大量にやり取りする業務が日常です。

大容量ファイルの受け渡しを担っていたアプライアンス製品が保守満了を迎えたことに加え、複数のファイル共有システムを併用していたため、システムごとの保守と運用に工数を取られていました。

DirectCloudへ移行してファイル共有システムを一元化したことで、管理対象が一つになり管理工数が大きく減りました。大量のデータも共有リンクで一括して渡せるようになっています。

拠点間・取引先との大容量共有を円滑にした事例

自動車用スイッチを製造する株式会社松田電機工業所様は、本社工場のほかに複数の工場と技術センターを構えており、拠点をまたいだデータ共有が欠かせません。

導入前は社内にファイルサーバーを置いていたため、メンテナンスや管理を自社で担う工数負担が重く、社外とファイルを共有する際のセキュリティにも不安がありました。大容量ファイルを開くまでの待ち時間が長い点も業務の妨げでした。

クラウドへ移行した後は、共有リンクで拠点間や取引先へ大容量ファイルを円滑に渡せるようになり、ワンタイムパスワードによる社外からの安全なアクセスも実現しています。

ファイル共有の方法によくある質問

社内外でファイル共有の方法を見直す際、担当者から寄せられることの多い質問と回答をまとめました。

  • 無料のクラウドストレージやファイル転送サービスを業務で使ってもよいですか?
  • 法人利用では避けるべきです。無料サービスには管理機能やログ保存機能が備わっていないものが多く、誰がいつファイルを操作したのかを追跡できません。導入や設定が簡単なため、情報システム部門の把握しないところで従業員が個別に使い始めるシャドーITの入り口にもなります。

    操作がログに残らない状態は、社内の統制が働かない状態を意味します。業務で機密情報を扱うのであれば、法人向けかつ有料のサービスから選ぶことが前提になります。
  • クラウドストレージに顧客の個人情報を保存すると、本人の同意が必要になりますか?
  • サービス提供事業者が個人データを取り扱わないことになっている場合は、本人の同意は必要ありません。個人情報保護委員会のFAQ(Q7-53)では、第三者提供や委託に該当するかどうかの判断基準は、保存する電子データに個人データが含まれるかどうかではなく、クラウドサービスを提供する事業者において個人データを取り扱うこととなっているかどうかであると示されています。

    取り扱わないこととなっている場合とは、契約条項によってサーバに保存された個人データを取り扱わない旨が定められており、適切にアクセス制御が行われている場合などが挙げられています。契約内容とアクセス制御の状況を、導入前に確認してください。

    参照元:個人情報保護委員会|FAQ Q7-53
  • ファイルを誤送信して個人情報が漏れた場合、報告の期限はありますか?
  • 報告義務の対象となる場合、個人情報保護委員会への報告は2段階で求められます。同委員会の案内では、速報は発覚日から3〜5日以内、確報は発覚日から30日以内とされ、不正な目的で行われたおそれがある場合の確報は発覚日から60日以内となります。

    あわせて本人への通知も必要です。この期限内に影響範囲を特定するには、誰にどのファイルを渡したのかを追える状態が欠かせません。操作ログを取得できる手段を選んでおくことが、事故発生時の対応速度に直結します。

    参照元:個人情報保護委員会|漏えい等の対応とお役立ち資料
  • 社内の共有フォルダとクラウドストレージは併用できますか?
  • 併用は可能です。既存のNASやファイルサーバーを残したまま、クラウドと双方向で同期させるハイブリッドストレージという構成があります。

    社内からは従来どおりエクスプローラーでアクセスし、社外からはクラウド経由で受け取る運用に切り替えられるため、既存の機器を廃棄せずに社外アクセスの遅さやランサムウェア対策の不足を解消できます。段階的な移行にも対応するため、一度にすべてを入れ替える必要はありません。

まとめ

ファイル共有の方法を選ぶ判断は、業務の効率と情報の安全性を同時に左右します。テレワークやクラウドの普及で手段が増えた今、社内向けか社外向けか、扱う容量や機密度はどの程度かによって、適した方法は変わります。手段ごとの特徴を把握せずに従来の運用を続けると、誤送信や情報漏えいのリスクを抱えたままになります。自社の条件に合った手段を選び、アクセス権限やログ、暗号化といった対策を組み合わせることで、安全性と使いやすさを両立できます。

法人向けクラウドストレージのDirectCloudは、共有リンクによる社外との安全な受け渡し、細かなアクセス権限の設定、大容量ファイルへの対応、操作ログによる可視化を一つの仕組みで実現します。通信経路と保存データの暗号化、国内3か所でのバックアップとランサムウェア対策、複数人での同時編集とバージョン管理にも対応しており、共有の安全性と業務の進めやすさを同時に確保できます。ファイル共有の方法を見直したい企業のご担当者様は、ぜひサービス資料をご覧いただき、無料トライアルで操作感をお試しください。

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