取引先や発注元から「SCS評価制度(サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度)の★3/★4に対応してほしい」と求められ、何から着手すればよいか迷っていないでしょうか。
★3/★4では、アクセス権限・操作ログ・情報漏えい対策・復旧体制といった「運用で示せる証跡」が問われるため、ツールを導入しただけでは要件を満たせません。
本記事では、★3/★4で求められる技術的統制の要件を一つずつDirectCloudの機能に落とし込み、既存のファイルサーバー/NASを併用しながら段階的に対応していく方法を、要求項目ごとの対応表とあわせて解説します。
自己評価で完結する★3だけでなく、第三者へ客観的に提示できる★4の証跡づくりまで見据えて整理していますので、ぜひご活用ください。
※制度の全体像、★3〜★5の評価段階・要求事項は、コラム「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)とは|★3/★4の要件を完全解説」を参照してください。
本記事のサマリ
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★3/★4対応では、アクセス権限・操作ログ・復旧体制を運用の証跡として示す必要がある
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DirectCloudは社外共有・ログ・データ持ち出し対策を単一基盤に集約し、★3/★4の要件をまとめてカバーできる
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現状の棚卸しからPoCを経て展開すれば、★3で整えた基盤をそのまま★4対応へ拡張できる
SCS評価制度★3/★4対応で実務がつまずく3つのポイント
SCS評価制度★3/★4の対応で、多くの企業が共通してつまずくのは次の3点です。
誰が何にアクセスできるかを棚卸し・最小権限化できていない
長年の運用でフォルダやファイルへのアクセス権が積み重なり、退職者や異動者のアカウントが残ったまま、誰がどの機密情報にアクセスできるのかを把握できていない企業は少なくありません。
★3/★4では取引先との関係に応じて権限を管理することが求められるため、まずは現状を可視化し、不要な権限を整理するところから着手する必要があります。
操作・アクセスの証跡が監査に耐える形で残っていない
ログ自体は取得していても、保存期間が短い、複数のシステムに分散している、必要なときにすぐ抽出できないといった理由で、監査時に証跡を提示できないケースがあります。
★4では取得したログを定期的にレビューする運用までが問われるため、ログを「取る」だけでなく、「探せる・出せる」状態にしておくことが欠かせません。
対策が分断し、★4の定期レビュー・監査可能性に耐えられない
社外共有はファイル転送サービス、権限管理はファイルサーバー、ログ管理は別ツールというように仕組みが分断されていると、設定の抜け漏れや管理工数の増大を招きます。
とくに★4で求められる定期レビューや監査可能性の担保は、対策が分散しているほど維持が難しくなります。
いずれも「統制が無い」のではなく、統制を支える仕組みが分断されていることが原因です。
DirectCloudでSCS評価制度★3/★4要件を満たす方法
SCS評価制度への対応は、ツールで実現できる「技術的統制」と「証跡の取得」の領域と、企業自身が整える「ガバナンス・運用ルール」の領域に分けて考えると整理しやすくなります。
DirectCloudは前者を担う基盤であり、セキュリティ方針の策定・役割の明確化・定期レビューといった組織的な運用についても、その実施を証跡として裏付けます。
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●DirectCloudがカバーする領域(技術的統制・証跡の取得)
「取引先管理」「攻撃等の検知/防御」「インシデントからの復旧」
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●企業側で整える領域(ガバナンス・運用ルール)
「ガバナンスの整備」「リスクの特定」「インシデントへの対応」
以下では、DirectCloudが担う「技術的統制」の各要求項目について、★3/★4それぞれで求められる水準と、DirectCloudでの対応を整理しています。自社が目指す段階に合わせてご確認ください。
取引先管理
| No. | 要求項目 | ★3要求水準 | ★4要求水準 | DirectCloudの対応状況 |
| 1 | 取引先とのビジネス又はシステム上の関係 | ・取引先と自社とのビジネス又はシステム上の関係を把握すること | ・ゲスト招待機能により、登録済みの信頼できる相手とのみファイル共有が可能 ・登録されたゲストは管理ページ/ユーザーページで一覧確認が可能 |
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| 2 | 取引先のセキュリティ対策状況 | – | ・重要な機密情報を取り扱う取引先のセキュリティ対策状況を把握すること | ・ゲストごとにパスワード制限・IPアドレス制限を適用可能 |
| 3 | 機密情報の回収・破棄 | – | ・取引先との契約終了時に機密情報及びアクセス権を回収又は破棄すること | ・アクセス権一括処理機能により、権限の追加/変更/削除を一括で実行可能 |
| No.1 | |
| 要求項目 | |
| 取引先とのビジネス又はシステム上の関係 | |
| ★3/★4要求水準 | |
| ・取引先と自社とのビジネス又はシステム上の関係を把握すること | |
| DirectCloudの対応状況 | |
| ・ゲスト招待機能により、登録済みの信頼できる相手とのみファイル共有が可能 ・登録されたゲストは管理ページ/ユーザーページで一覧確認が可能 | |
| No.2 | |
| 要求項目 | |
| 取引先のセキュリティ対策状況 | |
| ★3要求水準 | |
| – | |
| ★4要求水準 | |
| ・重要な機密情報を取り扱う取引先のセキュリティ対策状況を把握すること | |
| DirectCloudの対応状況 | |
| ・ゲストごとにパスワード制限・IPアドレス制限を適用可能 | |
| No.3 | |
| 要求項目 | |
| 機密情報の回収・破棄 | |
| ★3要求水準 | |
| – | |
| ★4要求水準 | |
| ・取引先との契約終了時に機密情報及びアクセス権を回収又は破棄すること | |
| DirectCloudの対応状況 | |
| ・アクセス権一括処理機能により、権限の追加/変更/削除を一括で実行可能 | |
攻撃等の検知
| No. | 要求項目 | ★3要求水準 | ★4要求水準 | DirectCloudの対応状況 |
| 1 | ネットワーク接続・データの監視 | ・ネットワーク上の適切な場所でネットワーク接続及びデータ転送を監視すること | ・DirectCloudへの通信はTLS 1.2で暗号化 ・IDS(不正侵入検知)により24時間365日監視 ・マルウェアと判定されたファイルは自動削除・ユーザー通知・ログ記録 |
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| No.1 | |
| 要求項目 | |
| ネットワーク接続・データの監視 | |
| ★3/★4要求水準 | |
| ・ネットワーク上の適切な場所でネットワーク接続及びデータ転送を監視すること | |
| DirectCloudの対応状況 | |
| ・DirectCloudへの通信はTLS 1.2で暗号化 ・IDS(不正侵入検知)により24時間365日監視 ・マルウェアと判定されたファイルは自動削除・ユーザー通知・ログ記録 | |
攻撃等の防御
| No. | 要求項目 | ★3要求水準 | ★4要求水準 | DirectCloudの対応状況 |
| 1 | ユーザーIDの管理手続 | ・ユーザー/管理者のIDの発行・変更・削除の手続を定め、適切に運用すること | ・セキュリティポリシーに応じ、ユーザーごとにアクセス制限・機能制限を設定可能 ・一般管理者に必要最低限の権限のみを付与できる機能制限を実装 |
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| 2 | アクセス権の管理ルール | ・アクセス権の管理ルールを定めて、運用すること | ・アクセス権一括処理機能により、管理者がアクセス権の追加/変更/削除を一括で実行可能 | |
| 3 | 認証の強度・実装方法の決定 | ・システム及び情報の重要度に応じて認証の強度及び実装方法を決定すること | ・二要素認証・IPアドレス制限を利用可能 ・Microsoft Entra ID等のIdPと連携し、生体認証・証明書認証も対応 |
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| 4 | 機密区分に応じた情報管理 | ・機密区分に応じた情報の管理ルールを定め、それに基づく管理を行うこと | ・DirectCloud-SHIELD IRMにより、機密文書の判定基準をあらかじめ設定しておくことで、持ち出された機密情報にアクセスできるユーザーを制限することが可能 | |
| 5 | ログの取得 | – | システムに関するログを取得し、異常を検知するため定期的にレビューを行うこと | ・管理者・ユーザーを含む250種類以上の操作ログを取得可能 ・DirectCloud監査により、退職者が個人用フォルダに保存していたファイルの保管、プレビューが可能 |
| No.1 | |
| 要求項目 | |
| ユーザーIDの管理手続 | |
| ★3/★4要求水準 | |
| ・ユーザー/管理者のIDの発行・変更・削除の手続を定め、適切に運用すること | |
| DirectCloudの対応状況 | |
| ・セキュリティポリシーに応じ、ユーザーごとにアクセス制限・機能制限を設定可能 ・一般管理者に必要最低限の権限のみを付与できる機能制限を実装 | |
| No.2 | |
| 要求項目 | |
| アクセス権の管理ルール | |
| ★3/★4要求水準 | |
| ・アクセス権の管理ルールを定めて、運用すること | |
| DirectCloudの対応状況 | |
| ・アクセス権一括処理機能により、管理者がアクセス権の追加/変更/削除を一括で実行可能 | |
| No.3 | |
| 要求項目 | |
| 認証の強度・実装方法の決定 | |
| ★3/★4要求水準 | |
| ・システム及び情報の重要度に応じて認証の強度及び実装方法を決定すること | |
| DirectCloudの対応状況 | |
| ・二要素認証・IPアドレス制限を利用可能 ・Microsoft Entra ID等のIdPと連携し、生体認証・証明書認証も対応 | |
| No.4 | |
| 要求項目 | |
| 機密区分に応じた情報管理 | |
| ★3/★4要求水準 | |
| ・機密区分に応じた情報の管理ルールを定め、それに基づく管理を行うこと | |
| DirectCloudの対応状況 | |
| ・DirectCloud-SHIELD IRMにより、機密文書の判定基準をあらかじめ設定しておくことで、持ち出された機密情報にアクセスできるユーザーを制限することが可能 | |
| No.5 | |
| 要求項目 | |
| ログの取得 | |
| ★3要求水準 | |
| – | |
| ★4要求水準 | |
| システムに関するログを取得し、異常を検知するため定期的にレビューを行うこと | |
| DirectCloudの対応状況 | |
| ・管理者・ユーザーを含む250種類以上の操作ログを取得可能 ・DirectCloud監査により、退職者が個人用フォルダに保存していたファイルの保管、プレビューが可能 | |
インシデントからの復旧
| No. | 要求項目 | ★3要求水準 | ★4要求水準 | DirectCloudの対応状況 |
| 1 | 重要データの保管ルール | – | マルウェア被害を受けた場合に業務に支障をきたすデータは、社内ネットワーク以外の相対的に安全な区域にあるサーバに保管すること | ・クラウドストレージのため、社内ネットワークとは分離した場所にデータを保管可能 ・ランサムウェア対策が標準装備。短時間での大量ファイル書き換えを検知し自動遮断 |
| 2 | 適切なバックアップ | ・取得対象・取得頻度・保管期間を定め、自組織が取り扱うデータのバックアップを取得すること | ・AWS東京リージョンのアベイラビリティゾーン(AZ)3拠点で同期 ・2拠点に障害が発生してもサービス提供が継続可能 |
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| 3 | 遠隔地バックアップ | ・重要情報については、上記バックアップに加えて遠隔地バックアップを実施すること | ・「災害対策・遠隔地バックアップオプション」により、前日時点のデータをバックアップ可能 | |
| No.1 | |
| 要求項目 | |
| 重要データの保管ルール | |
| ★3要求水準 | |
| – | |
| ★4要求水準 | |
| マルウェア被害を受けた場合に業務に支障をきたすデータは、社内ネットワーク以外の相対的に安全な区域にあるサーバに保管すること | |
| DirectCloudの対応状況 | |
| ・クラウドストレージのため、社内ネットワークとは分離した場所にデータを保管可能 ・ランサムウェア対策が標準装備。短時間での大量ファイル書き換えを検知し自動遮断 | |
| No.2 | |
| 要求項目 | |
| 適切なバックアップ | |
| ★3/★4要求水準 | |
| ・取得対象・取得頻度・保管期間を定め、自組織が取り扱うデータのバックアップを取得すること | |
| DirectCloudの対応状況 | |
| ・AWS東京リージョンのアベイラビリティゾーン(AZ)3拠点で同期 ・2拠点に障害が発生してもサービス提供が継続可能 | |
| No.3 | |
| 要求項目 | |
| 遠隔地バックアップ | |
| ★3/★4要求水準 | |
| ・重要情報については、上記バックアップに加えて遠隔地バックアップを実施すること | |
| DirectCloudの対応状況 | |
| ・「災害対策・遠隔地バックアップオプション」により、前日時点のデータをバックアップ可能 | |
SCS評価制度★3/★4対応の進め方
SCS評価制度を進める際は、いきなり全社展開せず、以下のステップで進めるのが現実的です。
現状の棚卸し
社外とのファイル共有がどの経路で行われているか(メール添付、ファイル転送サービス、個人クラウドなど)、各フォルダに誰がアクセスできるか、現在どのようなログを取得できているかを洗い出します。
ここで現状を可視化しておくことで、続く工程をスムーズに進められます。
不足要件の特定
棚卸しの結果を★3/★4の要求水準と照らし合わせ、足りていない統制や証跡を具体的に絞り込みます。
取引先管理・検知/防御・復旧といった分野ごとに未対応の項目を洗い出すことで、優先して着手すべき範囲が明確になります。
PoC/実証実験
いきなり全社へ広げず、特定の部署や取引先データに絞って試験的に運用し、社外共有やアクセス権の設定、ログの取得・抽出を実際に行います。
現場の運用負荷と、監査時に提示できる証跡が想定どおり残るかを確認します(期間の目安は1〜2か月程度)。
本番展開
PoCで固めた設定を全社標準として横展開し、★4で求められる定期レビューや監査対応を年間の運用サイクルに組み込みます。
情報システム部門だけで進めるのではなく、各部門の管理者や取引先対応の担当者を早い段階から巻き込んでおくと、ルールが浸透しやすく、運用が定着します。
特に社外共有の統一とログの自動化を先に着手すると、★3の主要項目を短期間でカバーできます。
DirectCloudであれば、これらのステップを単一の基盤上で進められるため、ツールの追加導入や再構築を伴わずに、★3から★4へ段階的に拡張できます。
まとめ
DirectCloudは、社外共有・ログ管理・データ持ち出し対策・ランサムウェア対策を単一基盤でカバーしており、★3の自己評価のみならず、★4の第三者に提示できる客観的証拠を準備することができます。
★3対応の基盤としてDirectCloudを導入することで、社外共有の集約・アクセス権限の定義・操作ログの自動取得という3点を短期間で整備でき、これらは★4対応においてもそのまま有効です。
★4で追加的に求められる管理者操作ログの長期保管、退職者・削除ユーザーが保持していたファイルの確認、監査向けのログ検索・抽出にも対応しており、★3対応で導入した基盤を廃棄・再構築することなく、段階的に拡張できる点が設計上の強みです。

より詳細な資料をダウンロードして、サプライチェーンセキュリティ対策にぜひお役立てください。
よくある質問(Q&A)
- 既存のファイルサーバーやNASを使い続けたまま対応できますか?
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できます。
DirectCloudは社外共有・アクセス権限の管理・ログの取得といった統制の中心を担う基盤として導入できるため、既存のファイルサーバーやNASを併用しながら段階的に対応を進められます。
2026年9月に開発予定の「DirectCloud Gateway」を利用することで、現場で利用しているNASの操作感を保ったまま段階的にクラウドへ移行することが可能です。
■【2026年最新版】ファイルサーバーのクラウド化|メリットと移行方法をわかりやすく解説 - DirectCloudだけでSCS評価制度★3/★4の要件をすべて満たせますか?
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DirectCloudがカバーするのは「技術的統制」と「証跡の取得」の領域です。
セキュリティ方針の策定や役割分担の明確化、定期レビューの実施といった組織的な運用は、企業自身が整える必要があります。
DirectCloudは、そうした運用を証跡として裏付ける基盤として機能します。 - 取引先との契約が終了した際、共有していたデータやアクセス権はどう扱えますか?
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ゲスト招待機能で共有している相手は管理ページから一覧で確認でき、契約終了時にはアクセス権一括処理機能を使って権限の変更・削除をまとめて実行できます。
これにより、★4で求められる「契約終了時の機密情報・アクセス権の回収または破棄」に対応できます。 - 導入してから★3対応が整うまで、どのくらいの期間がかかりますか?
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対象範囲や既存環境によって変わるため一概には言えませんが、社外共有の集約とログの自動取得から着手すれば、★3の主要項目は短期間でカバーできます。
まず対象を絞ったPoCで運用と証跡を確認し、その後に全社へ展開する進め方であれば、現場の負荷を抑えながら段階的に整備できます。
具体的な期間はPoCを通じて見極めることをおすすめします。

